株式会社ふるさと海士のCAS凍結センターはこのたび、工場の高度な食品衛生管理体制を保証する規格であるISO(アイエスオー)22000を取得しました。
ISO 22000とは、「HACCP(※)の食品衛生管理手法をもとに、消費者への安全な食品提供を可能にする食品安全マネジメントシステムの国際規格」(日本品質保証機構のHPより抜粋)で、 ISO 22000の厳しい審査を受けることにより、食品の安全な提供に関するさまざまな危険性を低減しお客様からの信頼獲得につなげるというものです。
(※)HACCP(ハサップ、Hazard Analysis and Critical Control Point)
:科学的な分析に基づき食品製造の安全を確保する管理手法。
CAS凍結センターでは海士町の特産品を活かしたさまざまな商品を製造していますが、今回の認証の対象は、「冷凍いか(ラウンド、フィレ、下足)及び冷凍かき(殻付きを含む)の設計・開発、製造及び配送」の部分です。
(↑)製造現場。岩がきをCAS凍結する前の準備
約1年半前から審査に向けての準備を進め、生産工程の改善ポイントを徹底的に洗い出し、管理マニュアル作成や設備面での不具合の修正など、安心・安全にCAS商品を生産し提供するための環境をきめ細かく整えてきたことで、今回の認証に至りました。
(↑)(↓)岩がきをCAS凍結庫に入れる様子
日本国内の食料品製造業の事業所数は約2万8000(総務省「日本統計年鑑」)ですが、そのうち、日本適合性認定協会(JAB)が認める認証機関によってISO 22000を取得しているのは、わずか664(JABホームページより、2016年4月末現在)。CAS凍結センターは、島根県内の水産食品業界でトップクラスの安全性を実現したと言えます。
松田憲和工場長は、「CAS商品は米・中に輸出しているので、国際的な認証を受けた効果はでてくると思う。取得して終わりではなく継続が大変。パートさんも含めて全員で意識を高め、安全で質の高い商品を提供し続けられるよう引き続き気を引き締めて取り組みたい」と語っています。
(↑)製造部門だけではなくレストラン担当者も含めた20名が参加して、食品衛生に関する社内勉強会を実施。隠岐保健所から講師を招きアレルギーに関する注意喚起表示の仕方など実践的な内容を学びました(4月25日)
(↑)CAS凍結センターの玄関前で、松田工場長
海士町の産業の屋台骨を担う食品工場、CAS凍結センター。
ISO 22000取得がブランド価値の向上と売上増に繋がっていくことが期待されます。