海藻を活かす! 水産業振興の新拠点が誕生。
7月2日(月)、このたび新設された「海士町漁業研修施設」(大字福井)の竣工式が執り行われました。
本施設は、海藻という地元資源の利活用を新機軸に据え、海藻養殖など新たな視点からの水産業振興、専門的な人材育成や都会との学術交流の活発化、ひいては地域経済の発展を目的とするものです。
(↑)菱浦港から徒歩5分という好立地で、神饌を蓄える御食つ國(みけつくに)の倉をイメージした外観。視察受け入れや教育・学術交流も促進するため、研修室や水槽、標本室等も充実しています。
海士町は平成21年度より、すこやかな海の生態系の実現と都市との共存を目指す「海藻養殖を軸とした循環型の海藻産業」に向けた産官学連携の取り組みを始めており、島の全沿岸の海底の組成や海藻の現存量を把握する調査・研究を行ってきました。
そしてこのたび、研究設備を充実させた新施設が完成し、「海藻の利活用による創造的な事業を海士町から提案し、発展させていく環境が整った」(山内道雄町長)こととなります。
竣工式において山内町長は、「本施設で蓄積されるノウハウを存分に活用することで、漁業再生の波を全国へ、世界へと広げていきたい」と意欲を語りました。
(↓)竣工祭の神事の様子
(↓)撒餅式(餅撒き)の様子。多くの町民が集まりました。
海士町では今後、藻場造成を始めとする資源管理や海藻の育種・種苗生産技術の確立をベースに、岩海苔やアカモク等の海藻の高付加価値商品化、それにともなう高所得漁業の実現と雇用創出、そして将来的には海藻バイオマスによる島内エネルギー自給までを視野に入れた、独創的な産業振興にチャレンジしていく考えです。
なお、本施設に関しては海士町漁業協同組合が指定管理者として管理・運営を行います。
★漁業研修施設の詳細、海藻を主軸とした海士町の新事業についてのお問い合わせは…
海士町役場 産業創出課 【℡】08514-2-1832