1月8日から10日にかけて、各地区で商売繁盛と豊漁を祈願する「十日恵比須」が行われました。
中でも菱浦地区では、4年ぶりとなる大祭りを斎行。天候に恵まれて見物客も多く、賑やかな御神幸となりました。
菱浦の恵比須祭りでは、先払い・後払いや獅子のほか、鼕(どう)打ち2名、男性が演じるお多福3名、同じく女装の花嫁衣裳で手拍子の女太夫2名、シマメ(オス・メス)2体…と多様な顔ぶれの御旅。参加する男衆がみなお化粧や女装をしているのが特徴です。
(↓)ダイナミックな鼕(どう)打ち。後ろの「嫁さん」は男性。
(↓)シマメ(いまが旬のケンサキイカ)の人形は子供たちにも人気!
(↓)身重のお多福たちはユーモラスな踊りを披露し、見物客も大うけ。
(↓)神輿(=恵比須神社の祠)を担ぐ男性たちも、お化粧!
午後1時半に公民館を出発した一行は湾沿いを練り歩き、夕方のクライマックスは海上での御船御旅です。
神輿を乗せ、大漁旗をなびかせて疾走する船。鼕と手拍子に合わせて響き渡る、男衆たちの「ヤーハーハハー」の雄叫び。大勢の観客が岸壁から見守る中、11艘の船による勇壮な御旅が繰り広げられました。
船は菱浦湾を3周し、神輿を恵比須神社にお納め。米や海産物などをお供えして、今年の大祭りも無事終了しました。
昭和39年に鼕打ちを務めたこともある山内道雄町長は、
「菱浦の恵比須祭りは奇しくもオリンピックの年に重なり、これも何かの縁。個性的なこの祭りを今後も永く続けていきたい。今年もたくさんの若い人が意欲的に参加してくれていて、本当に有難い」
と語っています。