10月31日(土)、隠岐神社の講堂にて、シンポジウム第8回島会議が行われました。
島会議とは、島外の有識者や地域づくりに関心の高い皆さんが海士町に来島し、島の住民と一緒にこれからの地域のあり方や生き方を考え、全国に発信することを目的としたシンポジウムです。
一般社団法人・海士町観光協会が主催し、シンポジウム参加を伴う観光ツアー商品として島前地域へ経済効果をもたらす一方、全国各地で活動する地域づくりの関係者同士が繋がり、想いを共有するための貴重な場ともなっています。
今回の島会議のテーマは、「変わらないまま 島の文化を更新すること」。秋恒例イベント「食の感謝祭」の前日ということもあり、『食』にまつわる事柄を中心に語り合われました。
参加者65名で会場が満員となる中、和食料理家である齋藤章雄さんの挨拶から島会議がスタート。齋藤さんは、日本を代表する一流ホテルの一つ、コンラッド東京の日本料理店で統括料理長を務めた後、自身で設立した食のコンサルティング会社「典座舎(てんぞしゃ)」の代表として、全国各地方の活性化を目指して和食文化の普及活動を行っています。
海士町観光協会の取り組みにも数年にわたって協力していただいており、現在、崎区に和食の料理学校を設立する予定の「島食の寺子屋プロジェクト」も、齋藤さんとの連携により進められています。
(↑)海士町で「しっかりした選択眼をもつ料理人を育てたい」と想いを語る齋藤章雄さん
続いては、隠岐酒造株式会社の代表取締役社長、毛利彰さんが、「納得のいくお酒作り」と題して講演を行いました。隠岐の島町から運んできた自慢の地酒「隠岐誉」の試飲タイムもあり、参加者もほろ酔い、心がほぐれる時間となりました。
後半では、島会議ではおなじみのゲスト、神戸で活躍する俳人の木割大雄(きわり・だいゆう)さんが今回も登場。齋藤章雄さんとの対談では相変わらず縦横無尽の語りっぷりで、会場は笑いに包まれました。
その後、隠岐神社拝殿へと移動した参加者は、海士町の食に関わる各団体代表や生産者の皆さんと共に、自然の恵みに感謝をささげる奉納神事に参加しました。引き続き拝殿にて、隠岐神社禰宜(ねぎ)である村尾茂樹さんと写真家の太田章彦さん(海士町観光協会職員)によるミニ対談が行われ、神社の本来の機能を維持するために新しい試みを続けている隠岐神社の取り組みについて紹介しました。
夜は再び講堂にて、盛大な直会(なおらい)となり、参加者は隠岐酒造・毛利社長のおすすめの地酒とともに、海士周辺で獲れた“秋の味”を堪能しました。
アラメ煮やこしょみそ、隠岐牛ローストビーフやさざえご飯などが詰め込まれた手作りの「島御膳」や、鮮度抜群のアカミズ(キジハタ)の刺身、CAS凍結の岩がき「春香」など、海士ならではの“島のごっつぉ”を存分に召し上がっていただきました。
(↑)毛利さん自慢の「隠岐誉」などがズラリ!大好評だった地酒カウンター
(↑)海士のブランド岩がき「春香」と、手間をかけて手作りされた季節感あふれる「島御膳」
ご来島、ご参加いただきました多くの皆さま、誠にありがとうございました。
次回の島会議は、平成28年早春に開催予定です。
一般社団法人 海士町観光協会 【℡】08514-2-0101