平成27年9月26日(土)、東京・神楽坂に、海士町観光協会直営の「離島キッチン 神楽坂店」がオープンしました。
海士町の食材を中心とした全国の島々の料理、そしてその背景にある島の「文化」「歴史」「物語」をも一緒に楽しめる店であり、“離島をつなぐネットワークの拠点”、“離島のアンテナショップ”としての機能も大いに期待される注目の店舗です。
離島キッチンは、平成21(2009)年、固定店舗ではなくキッチンカーによる“行商”スタイルで活動を開始。「島の魅力を都会の生活者に伝えること」・「島と都会をつなげること」をミッションとし、海士のシマメ(スルメイカ)を加工してCAS凍結した「寒シマメ肝醤油漬け」を使った「寒シマメ漬け丼」を看板メニューに据え、奄美鶏飯(鹿児島県・奄美大島)や小豆島キーマカレー(香川県・小豆島) など、全国の離島の名物料理を移動販売しながら各地で営業してきました。
(↑)離島の祭典「アイランダー」に出展したときの様子
その後、平成24(2012)年には茨城県水戸市に観光協会直営の実店舗が誕生(※水戸駅ビル エクセル内) 。そしてこのたびオープンした神楽坂店は、都内初の直営店であり、かつ、初の路面店となります。
もともとあった一軒家を改装した店内では、月替わりで異なる島の食材、料理を提供。隠岐のほか対馬(長崎県)、徳之島(鹿児島県)、石垣島(沖縄県)、岩城島(愛媛県)など、今現在28の離島からの食材を扱い、個性ある島の郷土料理を味わえるほか、物販の品揃えや内装、写真の展示にもこだわり、食の背景にある島の物語をも感じてもらえるような工夫が随所になされています。
(↑)(↓)開店記念イベントの会場準備の様子
オープンを翌日に控えた25日、店内で記念式典が行われ、今年4月に海士町を訪れた石破茂地方創生担当大臣や、細田博之議員、小泉進次郎議員、遠山清彦議員など来賓の皆様がお祝いの挨拶と熱い期待、熱烈な応援メッセージを贈ってくださいました。
「この離島キッチンで海士ファンがさらに増える。ひいては離島ファンが再び増え、離島の重要性を広く認識してもらうことにつながる。この海士町の取組みが日本の行く末を左右すると、本気で思っています」(石破大臣)
「いま全国の地方創生の現場では『海士町を見よ!』が合言葉になっている。この離島キッチンが、島からの魅力発信基地であると同時に、私たちが島から学ぶということの拠点にもなってほしいと期待しています」(小泉議員)
(↑)民謡歌手の小沢千月さん(三味線)と海士町出身の国村千鳥さん(唄)で、定番の海士民謡「キンニャモニャ」
(↑)鏡開き(※中身は海士の地酒「承久の宴」です)
キッチンカーの時代から“行商人”として奮闘してきた、離島キッチン代表の佐藤喬(たかし)さんは、乾杯の挨拶に立ち、「この店は僕の4番目の子どもだと思っている。大切に育てて、今後は連携先を拡大し、まずは50島を目指したい」と決意を語りました。
(↑)離島キッチン代表の佐藤喬さん(海士町観光協会職員)
(↑)試食会でのひとこま。左端は山内道雄海士町長。来賓の皆様方には海士町のCAS食材を中心にさまざまな島料理を召し上がっていただきました。
(↑)海士にご来島頂いた際、海士の白いかコロッケや岩がきコロッケが大好きになったという石破大臣。セレモニーの翌日さっそく商品のご注文を頂きました。ありがとうございます!
(↑)さまざまな離島の特産品をそろえる物販コーナー
(↑)天井には全国の離島の名前が。
翌26日(土)、いよいよ開店。
派手な宣伝はしていなかったものの来店が続き、客足は途切れません。
また同日、離島キッチン開店を言祝ぎ今後の発展を祈念するため、隠岐島前神楽の奉納公演が近所の赤城神社において行われました。この日の演目は巫女舞、先祓い、随神の3番組で、参拝客や近隣住民の皆さんらが興味深そうに見入っていました。
『神楽坂』という地名からも、島前神楽が根付く海士町との“ご縁”を感じずにはいられません。
(↑)巫女舞
(↑)先祓い
(↑)随神
海士町観光協会では今後、「この神楽坂店を拠点として島々が連携できるステージを作り、将来的には岐阜・長野・山梨・群馬など“海のない県”にも離島キッチンを広げていきたい」(青山富寿生(ふじお)・観光協会事務局長)としています。
関東在住の皆さま、ぜひ一度、“島のアンテナショップ”離島キッチン神楽坂店へお立ち寄りください!
■店舗情報
住所/東京都新宿区神楽坂6-23
営業時間/11:00~23:00 (14:00~17:00クローズ、22:00 ラストオーダー)
定休日/月曜日
【℡】03-6265-0368
■離島キッチンHP
http://ritokitchen.com/
海士町観光協会
【℡】08514-2-0101