国が進める地方創生への取組みの一環で、地域における意欲あるチャレンジや地域のニーズを把握して今後に活かすため、石破茂地方創生担当大臣が4月29、30日の2日間にわたり、海士町および西ノ島町を視察しました。
29日午後、隠岐4島の町長らが出迎える中、石破大臣、溝口善兵衛島根県知事ら合わせて15名が、海士町菱浦港に到着しました。現職の大臣が隠岐諸島を公式訪問するのは昨年(平成26年)6月の新藤義孝元総務大臣に続く2人目です。
(↑)海士の玄関・菱浦港にて高速船レインボージェットから降り立つ大臣
山内道雄海士町長が菱浦港・キンニャモニャセンター内の各店舗を案内すると、石破大臣は地元の産品を手に取り、丁寧に質問を重ねていました。
(↑)地元産野菜や特産品のおみやげ等を豊富に扱う「しゃん山」
(↑)海士町漁協の直営鮮魚店「大漁」
(↑)白イカなどCAS(キャス)凍結された商品の専用冷凍庫
続いて2階のレストラン船渡来流亭(せんとらるてい)にて、各団体代表者らとの懇談を兼ねた夕食会が行われ、今が旬のブランド岩がき「春香」や、CAS凍結技術を活かした水産加工品などをふんだんに召し上がっていただきました。
翌30日は早朝からマリンポートホテル海士にて、海士町の人づくり施策についてプレゼンテーションが行われ、高校魅力化プロデューサーの岩本悠さん、(株)巡の環の阿部裕志さんが、それぞれの取組みの経緯や熱い想いを語りました。
(↑)人材自給率アップへ、地域で仕事を作れる人を育てるための長期戦略について語る岩本さん
(↑)阿部さんが目指すのは『三方よし』の人づくり。想いや知恵、信頼など目に見えない価値を重視
続いて一行は、(株)ふるさと海士のCAS(キャス)凍結センター、(有)隠岐潮風ファーム、海士いわがき生産(株)と、海士町の代表的な生産加工施設を巡り、各代表や作業担当者の説明に耳を傾けました。
(↑)(↓)CAS凍結センターにて
(↑)(↓)隠岐潮風ファームの牛舎にて
(↑)(↓)海士いわがき生産の作業場にて
その後は、島前地域の公立塾「隠岐國学習センター」を訪問。古民家を改築し竣工式を迎えたばかりの新校舎で、島前高校の3年生や、町の総合戦略策定に関わる「明日の海士をつくる会」のメンバーらと、地域活性化にかける思いを交換しました。
海士町での行程を終えた石破大臣は記者団の質問に答え、海士町を視察した感想として、
「国が行う地方創生のモデルとなる、あるいはその先を行く海士町の取組みを目の当たりにして極めて深い感銘を受けた。50年先にどういう町にしたいか、そのために今何をするべきか、そのような議論の仕方には学ぶべきところが色々ある。議論の段階から『産・官・学・金・労・言』(※)の6つのジャンルの人が集まることが大切で、それを実践している」
と話しました。
(※)産業界・市町村や国の関係行政機関・教育機関・金融機関・労働団体・メディア(言論)
また、「島前高校生との意見交換はとても楽しかった!町は子どもたちのものでもあるので、総合戦略づくりの上で子どもたちの意見を聞くというのは極めて大事だということを実感しました」
と、笑顔で記念写真を撮影しました。
海士町は、地方創生への国の動きを最大限に活用し、『ありたい未来、意志ある未来』を描くため、輝きの連鎖を続けてゆくためのさまざまなチャレンジと人材育成(人づくり)を引き続き模索して参ります。
関係各位のご支援、ご指導を、どうぞよろしくお願いいたします。