2月25日、役場大会議室において、第7回海士町子ども議会が行われました。
『子ども議員』は、地元の小学6年生21名です。(福井小12名、海士小9名)
社会科や総合的な学習の時間を使って考えてきた「海士町の生活をより良くしていくための提案」を、元気よく発表しました。
産業・観光・医療・教育・建設・環境といった様々な分野で、21もの提案が出されました。 児童らは、アンケートやインタビューなどの調査から得られた結果をもとに自分で資料を作成し、それを提示しながら、堂々と提案しました。
その中からいくつか紹介します。
「安心・安全な海士野菜。地元の野菜を海士町でもっと広めよう!」
農業の後継者不足を危惧した女子児童からは、農業従事者の収入を増やすための工夫が提案されました。崎地区などで栽培される美味しい海士産みかんを活かし、CAS技術を使って冷凍みかんを作るなど、柔軟な発想のアイデアも出ました。
「島外でも寒シマメ漬け丼が食べられるお店を増やせばいいと思います。
例えば、大阪、名古屋、福岡などの人口の多いところです」
今年1月に東京で開催された『全国ご当地どんぶり選手権』で第7位と善戦した「寒シマメ漬け丼」に注目した男子児童は、さらなるPRを提案。島内のホテルでも食べられるようにしてはどうか、という意見も出ました。
「漬物料理コンテストの開催を提案します」
キンニャモ漬けを若い人にも普及させるために、キンニャモ漬けを使った美味しいレシピを研究し、実際に作った写真を見せてたくさん紹介してくれました。
「海士町スタンプラリーをしよう」
海士町の観光スポットをスタンプラリーでつなぎ、スタンプを押した数に応じて海士Tシャツや地域通貨ハーンをプレゼントするようにしてはどうか、など、観光振興策を提案してくれました。
★ ★ ★ ★ ★
「映画の上映会を開こう」という提案に対して町長は、「先日、映画撮影で海士町に来ておられる京都造形芸術大学の方々を中心に開発センターのホールで映画上映会が行われた。映画上映はできないことではない。今後は積極的に考えていきたい」と応えました。
また、「ひまわり前の公園をもっと充実させよう」、「公園の遊具を守ろう」といった公園や遊具に関する提案に対しては、「運動公園として広げることはできないが、今ある施設(学校の体育館など)をもっと有効に使うことを考えてほしい。また、公園で遊ぶというよりは、海士の自然で遊ぶことを考えてほしい」との回答がありました。
前半はやや緊張気味だった児童たちも、後半になると町長の答弁に対して積極的に質問し、活発に意見を述べていました。 そして議会の締めくくりは、自分たちが暮らしている海士町の生活がより良くなっていくことを願って、「海士町民の歌」を出席者全員で歌いました。
海士町ではこれまでも、エコポイントカード制度やゴミを拾おうデーの実施、光ファイバーの全戸敷設など、子ども議会での提案から実現した施策がいくつもあります。
山内町長は、
「皆さんが、町について、ふるさとについて勉強し調査したうえで提案してくれるということが何より嬉しい。町長として精一杯受け止め、提案ひとつひとつに出来るだけ応えていきたい」
と語っています。
海士町教育委員会地域共育課 【電話】08514-2-1222