今年の5月22日に開催された新嘗祭献穀田御田植式。
献穀の大任に預り、宮中に新米を供えるために、御田植式に植えた稲を刈り取る「抜穂式(ぬきほしき)」が9月20日(火)に執り行われました。
当日は大雨の中、開催が危ぶまれましたが、献穀者の佐々武男さんや永原隠岐支庁長、山内町長や町議会議員の方々など、約40名の来賓の方々にご出席いただき、無事催されました。
神事の一つ「祝詞奏上」で祝詞を読み上げる斎主の村尾周さん(画面中央)
隠岐神社宮司、村尾周氏の祝詞奏上の後、来賓の方々や小学生・刈女(かりめ)が献穀田に一列に並び、田んぼの稲を刈る抜穂の儀(ぬきほのぎ)が行われました。
大雨のため、安全を考慮し、人数を限定して作業することになったため、全員が稲を刈ることはできませんでしたが、アクシデントも無く、無事執り行うことができました。稲を刈った小学生は雨の中不安そうでしたが、刈り終えたあとは満足そうな表情を浮かべていました。
神事終了後、永原隠岐支庁長と山内町長から来賓祝辞をいただきました。
永原隠岐支庁長は、県知事からの祝辞を読み上げ、御田植式から4ヶ月の間、田を管理し、大切に稲を育ててくださった献穀者の佐々夫婦への感謝の意を述べられ、また、山内町長は、海士町は台風の影響も少なく抜穂式を無事執り行うことができたこと、海士町の農業がこれを機に発展することを祈りますとの祝辞を述べられました。
海士町は、島前で唯一水稲農業が盛んなこと、かつて御食国(みけつくに)と呼ばれ、宮中に食材を供給するという重要な役割を担っていた歴史があります。
このような海士町独自の文化が町を引き立たせ、自分たちが誇りに思えるようになることこそ、町づくり発展に欠かせないものだと考えております。
なお、今回の抜穂式で刈った稲は、脱穀精米され、10月下旬に宮中にお供えされる予定です。
海士町地産地商課 担当:上田・本多 【℡】08514-2-1824