行政
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はじめに

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古来、この地に住む人々は、船で海を縦横に駆け巡り、漁労・海運にたずさわる独立心の旺盛な海の民でした。
もともと「海部」と書かれていた地名が「海士」となったのは、
一説に後鳥羽上皇への忠勤や後醍醐天皇の隠岐脱出への貢献が認められ、
当時の代官所役人によって海の士(もののふ)という字が与えられたことはよるともいわれています。

こうした説が語られる背景には、海を通じて外部と対等に渡りあうこの地の人々の誇りと、
一島一村の団結力があったに違いありません。

時は流れ、かつての海の士の精神は、表面上影を潜めてしまったかに見えます。
しかし、本来の海士人の独立心は、一人ひとりの心の奥に今も派々と伝えられているに違いありません。

「キンニャモニャの変」とは、キンニャモニャに象徴される海士の個性を活かし、未来へ向けて町を変革していくことです。
そしてその変革は、住民一人ひとりが海の士の心を取り戻し、自分たちこそがまちづくりの主役と意識することから始まらなければならないのです。

1、自然
美しい海、島の風景や景観を守るため景観保全に取り組もう。

2、歴史
「史跡のまち」といわれてるけどお客さんに説明のできる人が
何人いるのかな~。町民総ガイドのまちっていいなあ~。

3、漁業
獲るだけの漁業から楽しめる漁業へ~。
やわらかいお布団と大敷の朝食。最高のおもてなしだよね。

4、農業
つくるだけの農業から楽しむ農業へ~
潮風を感じながらの稲刈体験や牛の世話。
島のグリーンツーリズムはひと味ちがうでしょ。

5、特産づくり
海士の海の幸、大地の恵みを私たちの手でさらにおいしく!
町民みんなの食卓へ、町外のみなさんの食卓へ、キンニャモニャ印のおいしさをとどけます。

6、カレッジ開校
無人島の冒険やダイビングでグランブルー体験、和歌の創作で宮廷気分もアリ。
島全体をステージにカレッジ開校します。

7、朝市
島の朝市は鮮度抜群!おいしくて安全な海士の恵みの数々をご賞味あれ。

8、健康
きれいな景色とのんびりした時間、朗らかなひととの出会い...。
海士はみんなが集まる21世紀型健康アイランドを目指します。

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町長あいさつ


21世紀を迎えるにあたって、わが国の社会・経済は、大きな転換期に直面しています。バブル景気からその崩壊、そして長期化・深刻化の度合いを強める平成不況への変化、新しい日韓漁業協定交渉の進展、産業構造の転換と高度化の進展、高度情報化の進展、国際的な環境意識の高まり、国際社会の本格化、少子・高齢化社会の到来、女性の社会進出機会の増大など、さまざまな分野でかつて経験したことのない大きな変化がすでにはじまっています。
とりわけ、経済環境の悪化、阪神淡路大震災に代表される大災害の経験、環境問題への関心の高まりなどは、人々の指向を開発中心の「成長指向」から開発と保全の調和を考える「持続指向」
へと変化させつつあります。

一方、国においては、こうした大転換時代を開く国土政策として、「地域の連携・自立による多様性に富んだ分散型国土の形成」を政策課題とする「新しい全国総合開発計画」が策定されました。

本町においては、平成元年に「クオリディー・ライフへの出発」をテーマとする第二次海士町総合振興計画を策定し、マリンバートホテル「海士」の運営開始、
海中展望船「あまんぼう」の建造、海洋レジャー拠点の整備など海と交流をテーマとする取り組み、保険福祉センター「ひまわり」の整備などを進めてきました。

これらの施策が一定の成果をおさめる一方で、若年層の人口流出と少子・高齢化の急速な進展、地域産業構造の転換など新たな課題が生まれてきています。この新たな課題を乗り越え、ここに住んでいる人たちがこの地を愛し、豊かで愛着と生きがいのもてる暮らしを続けいくため、新しいまちづくりが必要になっています。

「第三次海士町総合振興計画」は、こうした時代の 転換期を拓き、これまでの各種事業や施設を最大限に活かすとともに、伝統文化や郷土芸能等といった「ふるさと」の貴重な財産を活かした新たなまちづくりを進めるため指針として策定しました。

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平成11年3月
海士町長 石倉 郁郎

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